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拡大する光メディアコンバータ、イーサネットスイッチ市場【日本テレガートナー】

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　1995年に設立した日本テレガートナーは、光通信部品およびデータ・ボイス製品を中心に扱い、日本の通信インフラの発展に貢献してきた。現在はオフィスや集合住宅向けの機器、そして耐環境性に優れた産業用機器も扱っており、マンションから工場、鉄道まで様々なネットワークを提案できる企業として注目を集めている。

小型のメディコンや集合住宅向け光スイッチが好調

　日本テレガートナー東京営業部部長の柴田亨氏は2016年の状況について「数量、金額ともに前年比で微減だった。管理機能付き製品をモデルチェンジした際にリプレイス案件を取りこぼしたのが大きな理由だ。一方で、2016年に販売を開始した小型メディアコンバータは好調で、今年は前年比で5～6倍の実績を出せる製品だと見込んでいる。また、光スイッチも徐々に伸びており、それと共にSFPの数量が50％伸びている。集合住宅市場ではギガ化の要求が増えており、距離が短く低価格な一心双方向の製品として弊社の光スイッチ（10km～）をご採用頂くケースが増えている」と話している。

FA用とオフィス用の機器から部品まで扱う強み

　日本テレガートナーは今後注力する分野としてFAを挙げている。同社のドイツ本社はFA分野で実績を伸ばしており、DC入力、DINレール対応、広域な動作温度といった特長を持つ産業用メディアコンバータやイーサネットスイッチの開発を得意としている。
　また、同社の強みとして、機器だけではなく部品やケーブルも扱っている点がある。実際のFAネットワークでは、機器は産業用だが部品はオフィス用を使っているというケースも少なくないが、同社であれば機器から部品まで産業用で提案することができる。また、工場と繋がる事務所ではオフィス用の機器で十分なので、FA用とオフィス用の両方を扱う同社ならば包括的なネットワークを最適な製品で提案することが可能だ。
　柴田氏は「耐ノイズ性や伝送距離に優れた光配線はFAに適しているが、まだ認知されていないこともあり、現状はメタル配線が主流だ。とは言え光配線の採用も増えており、例えば太陽光パネルでは複数の伝送機器をデイジーチェーンで延ばしているが、これを弊社の光2ポート・LAN1ポートのスイッチで構築するというお引き合いが増えている。FAで光配線が少ない理由は認知の問題が一番大きいので、我々は光配線のメリットをFA分野に提案していく」と語る。

FAで実績を伸ばしているモデル

　同社製品のFAで有効な機能として、例えば動作温度の広いメディアコンバータ「WACシリーズ」は個々に設定信号を持っており、異常があった際にパトライトやアラームで原因を早期に特定できることから高い評価を得ている。柴田氏は「生産ラインでお使いのお客様の場合、復旧にかかる時間が損失に直結することから、1分でも早い復旧のためにこの製品をお使い頂いている」と話している。

注目の高まる鉄道向けギガビットスイッチ

5ポートギガビットイーサネット L2スイッチ

　防塵・防水性能を備えたメタル配線のスイッチは、機盤に収容しなくても使える点が好評だ。柴田氏は「通常のスイッチは防塵や防水のため機盤に収容して使われるのだが、機盤を開ける場合は鍵の申請、許可が必要となるので、トラブル時でも中の機器を確認することが難しい。対して、機盤に収容せずに使用できる弊社のスイッチならば状態をすぐに目視でき、更にはLEDにより故障したポートが一目でわかる機能も備わっているので、トラブルシューティングが短時間で済む」と説明している。
　昨年発売された「5ポートギガビットイーサネット L2スイッチ」は鉄道、電力、工業業界の認証規格に適合した製品で、鉄道運用、発電、カメラなど幅広く活用できる。-40℃～+70℃の過酷な環境で使用でき、IP67の防水性能も備えている。また、PoE/PoE＋のPSE給電機能をサポートするほか、装置に異常があった際の、警報出力・遠隔リセット機能も搭載している。柴田氏は「鉄道の振動やノイズの認証規格に適合しているので、鉄道分野に提案している。ギガビット対応なので、100Mで十分とされる鉄道ではオーバースペックと思われがちだが、無線の11acはギガビットなので、このスイッチでギガビットのPoEがお役に立てる。そうした認知もされ始めている」と説明している。